腰が張ってつらいときに始めたいのがヨガ。
腰痛改善に必要な体幹強化やストレッチ、リラックス効果も得られるのがうれしいですね。自分のペースで進められることも魅力の1つ。
とはいえ、痛みがあるのに無理をしてポーズをとると、かえって腰の痛みが悪化することも……。
そこで今回、手軽にできるヨガアーサナ(ポーズ)のなかから「腰痛に効くものだけ」をご紹介します。
ヨガを上手に取り入れて、腰痛を解消していきましょう。
簡単にできる、腰痛を和らげるヨガのポーズ「5選」
腰痛があるときのヨガポーズは、必ず無理のない範囲で。比較的に難易度の低いものを紹介しているものの、人によっては痛みや違和感が現れることもあります。
痛みや違和感があったときは無理せず、ポーズを解いてお休みしましょう。
チャイルドのポーズ
びっくりするほど簡単で、負担が少ないこのチャイルドのポーズ。背中や腰まわりをしっかり伸ばすことができる、腰痛持ちにはとてもおすすめのヨガポーズです。
- 四つん這いになる。このとき、肩の真下の位置に手をつき、膝は骨盤の真下に来るようにつく
- 床に目線を落とし、そのままお尻をかかとにつけるように引いていく
- 腰に痛みやこわばりがなければ、そのままお尻をかかとの上、おでこは床につける。痛みがある場合は無理せず、できるところまでで止める
- 背中や腰、お尻の筋肉が伸びるのを感じつつ、呼吸を静かに繰り返す。そのまま30秒ほどキープ
魚のポーズ
魚のポーズは胸を大きく開くため、背筋の強化や肩こり解消にも効果が期待できます。便秘の改善にも◎。
頭をつくため、首に痛みが出たらポーズを緩めるか休憩をとるように。
- 手のひらを下に向けて、お尻の下に入れる。そのまま両足をそろえて仰向けになる
- 一度息を吐ききって、息を吸いながら肘で床を押していく
※胸を肘の力で持ち上げつつ、頭頂部を床につけて姿勢を支える - ポーズをキープしつつ、自然な呼吸を繰り返す
- 10~20秒続けたら、ポーズを解く
赤ちゃんのポーズ
腰痛は腰まわりのほか、お尻の筋肉が固まっていても起こりやすい症状です。赤ちゃんのポーズで深い呼吸を繰り返すことで、お尻の筋肉をしっかり緩めていきましょう。
- 仰向けになる
- 背中を床につけたまま、両手で両膝を抱え込む
- お尻の筋肉が伸びているのを感じながら、深い呼吸をゆっくりと繰り返す
- お腹がへこんでいくのに合わせて、抱えた足をお腹に引きつける
- そのまま10回ほど呼吸を繰り返す
キャット&カウのポーズ
反り腰や猫背といった姿勢のゆがみに効く、キャット&カウのポーズです。
ゆがみを解消すると、ぽっこりお腹や垂れてしまったヒップが改善されることも!骨盤を動かすことで腰まわりをほぐすこともできますよ。
- 四つん這いになる
※肩の真下に手のひら、骨盤の真下に膝をつく。手の指はしっかりと広げる - 息をゆっくり吸いながら、視線を天井へ
※胸を天井のほうへ向かって引き上げていくようなイメージでのども伸ばし、おへそは床方向へ - 吸いきったら、息をゆっくりと吐きながらおへそをのぞき込むように背中を丸めていく
※肩甲骨の間を離し、おへそは天井に向かってぎゅっと締める - 最初の四つん這いに戻り、呼吸を整える
- ゆったりとした呼吸を続け、8~10回ほど繰り返す
波止場のポーズ
寝た状態がつらいときには、この波止場のポーズがおすすめです。イスに足を乗せて行い、「ぐーっ」と太ももやふくらはぎが伸びるのを感じてください。
- イスに片足を乗せる
※乗せた足は膝をしっかりと曲げ、体重をかけていく - 床についている足はかかとを浮かさないように注意し、太ももとふくらはぎの裏側の筋肉を伸ばす
- 7秒間キープし、もう片方の足も同じように行う
- 10回ずつ、時間を置いて1日3セットを目安に行う
ヨガを行う場合に押さえておきたい「4つ」の注意点
ゆがみを矯正し、体の機能や骨組みのバランスを整えるのに有効とされるヨガ。
リフレッシュにもなり、良いこと尽くしではあるものの、腰という体の中心にあるデリケートな部位に痛みがある場合、いくつか注意が必要です。
「ヨガをがんばったら、腰痛が悪化した」なんてことにならないよう、以下のポイントを確認しておきましょう。
ポーズをとるよりも、腹式呼吸をすることに集中する
ポーズをとることに集中しすぎて、呼吸が止まっていませんか?
ヨガはポーズを上手にできることよりもまず、鼻で行う腹式呼吸がポイント。ゆったりと深い腹式呼吸を繰り返すことで体の柔軟性が高まり、血行も良くなりますよ。
慣れないうちは無理をしない
柔軟性や体のゆがみは人それぞれ。慣れないうちは簡単そうなポーズでも、意外ときつく感じることがあります。
そんなときは無理をしないこと。体に負担をかけることよりも、呼吸に意識を向けたほうが体を緩める効果は高いです。
体調が優れないときには、思い切ってやめることも必要
いつもはできることでも、体調がイマイチなときは上手にできない場合があります。違和感がある日や体調に不安がある日は、思い切ってやめることも大切ですよ。
また、妊娠中の場合は安定期に入る16週以降から、もしくは担当の産婦人科医に確認をしてから行うように注意しましょう。
内臓に負担がかからない、空腹状態か食後3時間以降
ストレッチ効果の高いヨガは、ポーズをとることで内臓に負担がかかることも。ベストは空腹状態。できれば、食後3時間はあけるようにしましょう。
また、揚げ物やステーキなどの脂っぽい食事の場合は、4時間後と少し多めに時間をとることがおすすめです。
まとめ
ヨガは、一つひとつのポーズの負荷はそれほど高くありません。やりやすいポーズをいくつか続けてみることから始めてはいかがでしょうか。
朝起きたときや夜寝る前など、続けやすいタイミングで習慣化していけば、少しずつでも効果が期待できますよ。
「いつも起きたときの腰痛がひどくて、朝ヨガはちょっと……」という人は、もしかすると睡眠中、腰に負担をかけているのかもしれません。
ヨガで体質改善するよりも、マットレスなどの寝具を見直したほうがいい可能性があります。