「デスクワークで座りっぱなしのせいか、いつも腰痛」「屈むと腰に違和感があるけれど、マッサージや病院に行くのは億劫……」。
慢性的な腰痛に悩んでいるものの、「我慢できないほどじゃないし」と、痛む腰を揉んで“だましだまし”毎日頑張ってはいませんか?
そんな人にとって、自宅でリラックスしながら体をほぐせる場所はお風呂です。入浴すると血流がよくなり、体が温まることで腰痛も楽になります。
そこで今回、入浴中と入浴後におすすめのストレッチなどをご紹介。一日の疲れとともに、腰の痛みともサヨナラしましょう。
ただし、もしも急な鋭い痛みだったり、痛む部分が腫れて炎症を起こしている場合は病院で診察を受けてください。体を温めることで余計に腰を痛めてしまうので、逆効果になります。
適切な方法を試して、つらい腰痛を改善していきましょう。
いつものお風呂は、簡単ストレッチで腰痛ケア!
体を温めれば腰痛が緩和されるとはいっても、単純に熱い風呂や長風呂に入ればいいわけではありません。腰痛は筋力の衰えからくる場合も多いため、入浴時と入浴後に、簡単な腰のストレッチを取り入れてみませんか?
- 38度前後のぬるめのお湯に浸かり、座った姿勢でゆっくり左右に腰をひねる
- 浴槽のなかで膝立ちし、ゆっくり左右に腰をひねったり回したりする
- それぞれ5~10回程度行う
- 入浴後、体が温まっているうちに同様に軽くストレッチを行う
※仰向けに寝て両膝を引き寄せ、両手で抱え込む背筋運動も効果があり
お風呂タイムに「ちょっとプラス」で、腰痛を緩和する効果大!
いつものお風呂タイムにちょっとプラスするだけで、腰痛が緩和できる方法をご紹介します。
まずは温かい飲み物で水分補給を
お風呂に入ると大量に汗をかいて体の老廃物を流してくれる一方、水分不足にならないよう注意が必要です。
入浴前に一杯、できれば冷たい水よりも効果が期待できる、ハーブティーや生姜はちみつなどの暖かい飲み物で水分補給してみましょう。
入浴前にかけ湯で体を温めよう
脱衣所で服を脱いだ体は冷えており、いきなり湯船に浸かると温度差で心臓がびっくりしてしまいます。そこで、あらかじめお風呂のふたを開けて、浴室内を温めておくと安心です。
そして心臓に遠い手足から、全身の汚れをシャワーで軽く流してかけ湯をしましょう。これで入浴の準備は整いました。
お風呂タイムは、体を温める深い呼吸法を
入浴したら、前に紹介した体をひねる動きや、肩までしっかりお湯に浸かり、体を温める呼吸法を行いましょう。
息を5秒吸ってお腹を膨らませ、10秒しっかり吐いてへこませます。深く呼吸を行うことで自律神経に働きかけ、リラックス効果も得られます。
入浴剤をプラスして腰痛を緩和
炭酸ガスや生薬の効果による、体を温めてくれる入浴剤もおすすめです。
普通にお風呂に入ってストレッチをするよりも血流が良くなり、腰痛も緩和されるので、泡のあるタイプやリラックスできる匂いがあるタイプなど、好みにあった入浴剤を探してみませんか?
入浴後の軽いストレッチで、さらに腰痛を緩和
入浴後は体がぽかぽか温まり、関節や筋肉の疲れもリフレッシュされています。
体を冷やさないように注意して軽いストレッチを行うことで、より腰痛をやわらげることにつながります。
冷えは大敵!お風呂上がりはバスローブを
せっかくお風呂で温まった体も、タオルで拭く間に湯冷めしてしまっては大変。こんなときに便利なのはバスローブです。
洋画や高級ホテルのおしゃれなアイテムと思う方もいるかもしれないけれど、バスローブを羽織ると髪や体を拭く時間が短縮でき、生地もへたりにくいので、バスタオルと同様に日常使いに便利なのです。
バスローブを着てゆったりと入浴後を過ごし、汗が落ち着いてきたら、体を冷やさないように寝間着に着替えましょう。
入浴後に効果的な、深い呼吸を意識したストレッチ
入浴後は血行が良くなり、筋肉も関節も動きやすくなっています。腰痛をやわらげるために、ゆっくり深い呼吸を意識しながらストレッチを行いましょう。
- 仰向けに寝て肩幅に足を開き、膝を立てる
- 息を吐きながらゆっくり頭を起こし、そのままの姿勢で5秒キープ
- その後、ゆっくりと頭を床に戻す
※最初は10回くらいから始めて、徐々に回数を増やしていく
「バスタオル枕」だけでできる、簡単セルフ整体
必要なものは、バスタオルをクルクルとのり巻きのように丸めて作る「バスタオル枕」だけです。
少し厚みのあるタオルがベスト。
バスタオル枕ができたら、首の下に置いてください。目線がまっすぐ真上を向き、楽に呼吸ができる高さなら準備OKです。
- 仰向けに寝て、両足をゆっくり上げて膝を立てる
- 立てた両膝を片側にゆっくり倒していく
※このとき、床から肩が浮かないように注意して、痛気持ちいいと感じたところで5秒キープ - 反対側に膝を倒して、また5秒キープ
- 左右1セットを5回続ける
まとめ
日本では昔から療養のために温泉に入る湯治など、入浴により体を治そうとする文化がありました。
忙しくて腰痛に効く温泉に行けなくても、「温泉の素」など、各地の温泉の雰囲気が自宅で楽しめる入浴剤もあります。
ぬるめのお湯で十分体を温めて、体に無理のないストレッチを継続することで、腰痛の軽減を目指しましょう。